臨床研究へのご協力のお願い

2021年6月7日

骨修飾薬投与に伴い口腔内の治療や診察のため、当院に入院・通院された患者さんの診療情報を用いた医学系研究に対するご協力のお願い

研究責任者 医学部歯科・口腔外科学教室  講師
莇生田整治 
実務責任者 医学部歯科・口腔外科学教室  助教
山田有佳
連絡先電話番号 03-5363-3831

このたび当院では、上記のご病気で入院・通院された患者さんの診療情報を用いた下記の医学系研究を、医学部倫理委員会の承認ならびに病院長の許可のもと、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。
この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプライバシー保護については最善を尽くします。

1 対象となる方

西暦2012年1月1日より2027年12月31日までの間に、骨修飾薬(ビスホスホネート製剤、デノスマブ)を投与されかつ口腔内の治療や診察のために、慶應義塾大学病院歯科・口腔外科外来および腫瘍センター口腔機能ケア外来で診察や治療を受けた方
選択基準:20歳以上
除外基準:顎骨に放射線照射歴がある。
頭頸部がんの治療歴がある。
口腔内に口腔外の組織を利用した再建の手術歴がある。

2 研究課題名

研究課題名 口腔管理中における骨吸収抑制薬関連顎骨壊死のリスク因子の探索研究

3 研究実施機関

慶應義塾大学医学部歯科・口腔外科学教室
慶應義塾大学病院歯科・口腔外科

4 本研究の意義、目的、方法

ビスホスホネート(BP)製剤、抗RANKL抗体(デノスマブ)は骨転移を有するがん患者、高Ca血症および骨粗鬆症患者などの治療に広く用いられていますが、2003年にBP 製剤の投与を受けている患者に治療の難しい顎骨壊死が発生することが初めて報告されました。顎骨壊死のリスク因子として、不良な口腔内環境、抜歯などの外科的な歯科治療、義歯の不具合などが挙げられ,投与前から歯科医師や歯科衛生士による口腔管理を行うことで有意に発症が抑えられることが多数報告されています。しかし、抜歯などの外科的な歯科治療を行わずとも顎骨壊死を発症することは日常臨床では多く見られ、本質的な口腔内のリスク因子は解明できておらず、顎骨壊死を防止する確立した口腔管理の方法はまだありません。顎骨壊死の新たなリスク因子を発見できれば、今後の予防策や顎骨壊死の治療において新たな知見が得られる可能性を秘めています。そのため、本研究ではビスホスホネート製剤、デノスマブを投与された患者の顎骨壊死の発症率やリスク因子を探索いたします。診療録情報、検査資料(通常の診療の範囲内で行われる血液検査、画像検査など)を電子カルテより抽出し、個人を特定できないように匿名化してから、データを分析いたします。

5 協力をお願いする内容

骨修飾薬投与に伴い当院の歯科・口腔外科や腫瘍センター口腔機能ケア外来にて口腔内の診察・治療を受けた患者さんの診療録(電子カルテ)、血液検査データ、診断用画像などを参照して、口腔内の状態と顎骨壊死の発症の関連について調査します。顎骨壊死に影響を与えると考えられる全身状態なども合わせて調査いたします。患者さんの診療録や検査データのみを使用するため、新たな負担をかけることは一切ありません。

6 本研究の実施期間

研究許可日〜2027年12月31日

7 プライバシーの保護についてです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。

1) 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、氏名および患者番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
2) 本研究で取り扱う患者さんの診療情報は、個人情報をすべて削除し、第3者にはどなたのものか一切わからない形で使用します。
3) 患者さんの個人情報と、匿名化した診療情報を結びつける情報(連結情報)は、本研究の個人情報管理者が研究終了まで厳重に管理し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また研究計画書に記載された所定の時点で完全に抹消し、破棄します。

 

8 お問い合わせ

本研究に関する質問や確認のご依頼は、下記へご連絡下さい。
また本研究の対象となる方またはその代理人(ご本人より本研究に関する委任を受けた方など)より、診療情報の利用の停止を求める旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、その場合も下記へのご連絡をお願いいたします。

住所:〒160-8582
東京都新宿区信濃町35番地
電話:03-5363-3831
FAX:03-3357-1593
歯科・口腔外科学教室 山田有佳
平日 9:00-16:00