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受診について

特殊外来・診療グループのご案内

当診療科は歯科と口腔外科とに分かれ、それぞれが専門性を持った診療を行っています。また、疾病の内容にあわせて、歯科と口腔外科の様々なグループがワンフロアで協力しながら診療にあたっています。さらに特殊外来として高度に専門的な診療を行っています。外来および特殊外来予定表はこちら

口腔外科グループ

口腔外科診療部門では、腫瘍・顎変形症・顎骨再建・顎口腔インプラント・嚢胞・外傷・炎症・難抜歯などの手術を中心とした治療と、口腔粘膜に発生する様々な疾患の診療を行っています。なかでも、以下の疾患については専門分野を設けて診療にあたっています。

口腔外科診療スタッフ:

河奈 裕正、柴 秀行、角田 和之、莇生田 整治、加藤 伸、宮下 英高、山田 有佳、佐藤 英和、森田 麻友、藤田 康平、西須 大徳、潮田 裕梨、遠藤 友樹、井上 真梨子

慶應義塾大学病院は「地域がん診療連携拠点病院」に指定されており、当科では口腔がん専門医・指導医1名と日本がん治療認定医機構認定医(歯科口腔外科)3名を中心にチームアプローチによる集学的治療を行っています。 顎口腔腫瘍の年間初診患者数は50~70人で、安全で精度の高い治療を目指すとともに、機能や整容面での回復に努めるため、耳鼻咽喉科、形成外科、放射線科、リハビリテーション科などの関連各科と連携しながら診療を行っています。とくに口腔がん治療では、進展度や発生部位などに応じて外科的療法・放射線療法・化学療法を組み合わせ、根治性と機能温存・回復の両立を目指しています(治療法の詳細についてはKOMPASをご覧下さい。)
治療法選択の際には、症状や全身状態を考慮し、当科で可能な治療方法を全てご説明した上でご自身にあった治療法を選択していただいています。当科手術症例における5年生存率は、stageI・IIの平均が94%、stageIII・IVの平均が66%です。また、良性腫瘍の治療では形態・機能の温存・回復を重視しており、とくに顎骨腫瘍で歯を失った場合は、保険適応の認可を受けたインプラントを積極的に応用して、咬合機能の回復に取り組んでいます。

特殊外来診療日:毎週 水曜日 午後

スタッフ:

角田 和之、加藤 伸、佐藤 英和、藤田 康平、西須 大徳、池浦 一裕、潮田 裕梨、藤野 雅美*、小澤 夏生*、角田 博之*

*非常勤

歯以外の口腔粘膜に生じる口腔粘膜疾患を専門に扱っています。アフタ性口内炎(いわゆる口内炎)から全身疾患によって生じる口腔の症状まで幅広い疾患を扱っています。代用的な疾患としては、中年期以降の女性に多いシェーグレン症候群をはじめとする口腔乾燥症(ドライマウス)、口腔カンジダ症や細菌・ウイルスなどの感染症、味覚障害、天疱瘡・類天疱瘡・口腔扁平苔癬などの難治性自己免疫疾患、歯科金属アレルギー、舌痛症や自己臭症などをはじめとし、必要に応じて関連医科とも連携をとりながら診断や治療を行っています。

顎変形症とは上下顎骨形態の不調和によりかみ合わせがずれた状態を言います。その治療には歯科矯正治療と顎矯正手術が必要です。
当科では顎変形症グループが顎変形症の診断、治療計画の立案、および顎矯正手術を担当しています。年間手術件数は約35例で、そのうち72%が下顎前突症、19%が下顎もしくは顔面の非対称、9%が下顎後退症や上顎の過成長です。治療方法(術式)は,主訴、咬合状態、咬合模型および頭部X線規格写真の分析を行い、矯正専門医と相談の上、総合的に判断し決定しています。近年は、上下顎同時移動術実施に際してCT画像の撮影データをもとに術中ナビゲーション手術も行っています。骨片の固定には生体吸収性樹脂、もしくは、チタンプレートを適宜選択して使用しています。当科における顎矯正術に必要な入院日数は7~10日で、顎間固定期間は0~7日です。

年間約500例のインプラント及び関連手術を行っています。中心となるシステムは、ザイブ、カムログ、フリアリット、SPI、GC、アンキロス、アストラ、リプレイス、ブローネマルク、カルシテックです。術前分析には全例で歯科用コーンビームCTを導入しています。当科では、外傷や腫瘍によって顎骨を失った方に対して顎骨再建とインプラントとを組み合わせた保険による咬合治療を行うことができます(適応症が限られます)。また、抜歯後即時・早期インプラント埋入法を先駆的に行い、治療期間の短縮を目指してきました。さらに、海外施設や形成外科、耳鼻咽喉科などの隣接他科と共同して、耳や顔面を失った方へのインプラントを支持源としたエピテーゼ治療(顔面補綴)も行っています。
近年、難症例にもかかわらず、どうしてもインプラント治療を行いたいという方の手術依頼が増加しています。とくに多いのは、顎骨萎縮が著しくサイナスリフト(上顎洞底挙上術)や骨造成術を併用しなければならない場合です。このような方では、多くの場合、手術のみを当科で行い、その後の咬合治療は便の良い紹介歯科医院で行っていただいています。遠方より来院される方や埋入本数の多い方では、入院下での手術にも対応しています。今後は、術後早期咬合治療や歯周病コントロール中の方に対する治療が増加してくるものと予測しています。

歯科グループ

歯科診療部門では、主に糖尿病や高血圧症などの全身疾患をお持ちの方を対象に一般歯科診療を行っています。専門グループとしては、歯周病、補綴(義歯などの治療)、顎関節症、歯列矯正、唇顎口蓋裂がそれぞれの外来を開設し、症状に合わせて専門医が診療にあたっています。なお、担当医は歯科と口腔外科両方の研修を修了しており、それぞれの専門分野だけでなく幅広い症状に対応しています。

歯周病(特殊外来)

特殊外来診療日:毎週 月曜日 午後

スタッフ:

中川 種昭◎、森川 暁〇、井原 雄一郎◎、中山 亮平〇、那須 真奈、奥原優美〇、多木陽子、室田和成〇、穂坂 康朗*◎、片山 明彦*◎、深谷 千絵*◎、太田 淳也*◎、大石 匠*〇

◎学会専門医 ◯学会認定医 *非常勤

歯ぐきから出血する、腫れをくり返す、膿みが出る、歯が動揺するといった歯周病の症状がある方を対象とし、これらの症状に伴う、骨量が減る、歯肉が下がる、歯肉が窪むという状態を改善するための治療を行っています。とくに、糖尿病や動脈硬化などの全身疾患をお持ちの方には、医師と協力して個々の全身状態にあった治療を行っています。 毎週月曜日の専門外来では、フラップ手術・歯周組織再生療法・歯周形成術などの歯周外科手術も行っています。とくに、歯周組織再生療法であるエムドゲイン法は、通常は保険適応にはなりませんが、当施設は厚生労働省より先進医療の承認を受けているため、より少ない自己負担で治療を受けることができます。なお、状態によっては保険適応とならない場合もありますので、担当医にお問い合わせください。

補綴・ほてつ(特殊外来)

 特殊外来診療日:毎週 金曜日 午後

スタッフ:

堀江 伸行◎、新部 邦透、龍 留美子、鈴木 潔*◎、鈴木 啓介*◎、有馬 誠亮*、黄地 健二

◎学会専門医 *非常勤

主に、上あごや下あごの状態が悪く義歯(入れ歯)の合わない方、腫瘍手術などで歯、あご、口腔組織を失った方を対象に咬合治療(かみ合わせの治療)を行っています。とくに後者は「顎補綴(がくほてつ)」と呼ばれる特殊な義歯による治療で、口腔外科の顎口腔腫瘍グループと連携し診療を行っています。また、顎口腔インプラント再建グループと連携し、インプラント手術での噛み合わせ診断や上部構造の作製を行い、さらに、入院中の方の摂食嚥下に関わる補綴物の調整にもあたっています。当グループは毎週金曜日の午後に専門外来を設けています。原則として専門外来時間内にお越しいただける方が対象となりますが、診療内容についてご質問がございましたら、専門外来日以外でもご相談をお受けいたします。

補綴(ほてつ)とは?

歯や顎(あご)が欠けたり失われたりした部分を、冠、クラウン、義歯(入れ歯)やインプラントなどの人工物で補う治療を言います。これによって、「うまく噛めない」「しゃべれない」「見た目が悪い」といった問題を解決し、健康を維持して生き生きとした毎日を送り、生活の質(Quality of life, QOL)を維持・向上させることができます(日本補綴歯科学会ホームページより一部改変)。

顎関節症(特殊外来)

特殊外来診療日:毎週 金曜日 午後

スタッフ:

和嶋 浩一◎

◎学会専門医

当科における顎関節症の診療は、歯のかみ合わせが悪いことが原因という従来の考えではなく、精神的ストレスや日常生活での癖などにより顎(あご)に過剰な力が加わったことで、咀嚼筋や顎関節に異常が生じたものであるとの考えに基づいています。病態が筋肉や関節のどこにあるのか、どの様な病態なのか、原因は何かを各種の診査により突き詰め、病態改善のための治療と原因排除のための治療を行っています。詳細はKOMPASを参照してください。

歯列矯正(特殊外来)

特殊外来診療日:隔週 木曜日 午後

スタッフ:

米山 和伸*◎、小飼 英紀*◎

◎学会専門医 *非常勤

当外来は、学童から成人に至る広範囲の矯正治療に対応しています。歯周病が原因で歯が移動した方、歯列不正が原因で歯周病に罹患した方に対しては、歯周治療と矯正治療を併用して口腔全体を包括的に捉えた矯正治療を行っています。また、口腔外科の顎変形症グループと連携した外科的矯正治療にも対応しています。診療は隔週の木曜日に行っています。

唇顎口蓋裂

特殊外来診療日:隔週 火曜日

スタッフ:

中野 洋子*◎、臼田 頌

◎学会専門医 *非常勤

唇顎口蓋裂は口腔顎顔面領域に生じる先天異常の中で比較的頻度が高いものとされており、出生直後より成長発育を通じて長期にわたる一貫治療が必要となります。当院では、形成外科を中心に、産科、小児科、耳鼻咽喉科、歯科・口腔外科等、多数の科によるチーム医療を行っており、出生直後より哺乳障害、口唇(くちびる)や口蓋(上あご)の変形、発音や噛み合わせの障害等の種々の問題に対応しており、当科では隔週火曜日に外来を設けています。とくに哺乳障害は、出生直後より直面する問題であるため、早期にミルクが飲めるよう、上あごの型を採り、裂の部分を塞ぐプレートを作製して装着しています。また、離乳食の摂食指導や歯磨きの指導を行い、口腔全体の包括的な管理をしています。