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教室について

研究内容の紹介

基礎系研究 :

臨床系研究

口腔外科系
<テーマ>
力覚機能を有した遠隔操作ナビゲーション手術システムの開発
研究分担者:
河奈 裕正、小沼寛明,理工学部システムデザイン工学科(大西 公平),国家公務員共済立川病院(臼田 慎)

より安全な手術のために、テレナビゲーションシステムを使用して医療過誤を防止し、治療計画に基づいた手術を可能とすべく研究を行ってきましたが、数年前より今までのナビゲーションシステムとは一線を画するロボットアームと力覚機能を有したテレナビゲーションシステムを、本学理工学部大西研究室と共同開発しています。 視覚情報を頼りにナビゲーションを行う技術、ロボットを遠隔操作する技術は医療界でも進んでいますが、鉗子操作やドリリングの手応えなどの、力覚情報を遠隔地へ伝達する技術の開発は遅れています。通常、ヒトは物に直接触れないと物がそこに「ある」と感じることはできませんが、私たちは力覚をデジタル化し、手元に実在しない離れた場所の物に触り、手応えを感じながら操れるバーチャルリアリティ技術を応用した遠隔操作ドリルを開発中です。

<テーマ>
人工材料を用いたサイナスリフトの臨床研究
研究分担者:
河奈 裕正、宮下 英高、相馬 智也、莇生田 整治、森田 麻友、潮田 裕梨,西須 大徳

上顎臼歯部歯槽骨が高度に吸収している場合のデンタルインプラント治療は,サイナスリフトによる骨造成術を行うことで達成されます. 本術式の開発当時は,腸骨,下顎骨等の自家骨を移植材料として使用していましたが,手術侵襲の大きく,また,第二の術野も必要となるため,現在では,人工材料による造成が世界的にも主流となっています. 当科では,骨の前駆体であるベータリン酸三カルシウム(β-TCP)を使用したサイナスリフトの臨床研究を行っています. また,東北大学で開発された日本発の人工材料オクタリン酸カルシウム/コラーゲン複合体(OCP/Col)を使用したサイナスリフトの多施設共同臨床治験に参加し,現在,その効果や作用について評価中です(治験は2016年に終了しました)

<テーマ>
口腔がんの顎骨浸潤に対する3D SPECT/CTの術前画像診断精度の検証
研究分担者:
宮下 英高、放射線診断科(中原 理紀)、莇生田 整治

従来より、口腔がんのあごの骨への浸潤を調べるためには骨シンチグラムが使用されてきました。近年の画像診断技術の進歩に伴い、2次元でのみ観察可能であった骨シンチグラムの情報を3次元的に観察可能とした3D SPECT/CTが臨床応用されるようになり、さまざまな病気に対する診断精度が向上しています。口腔がんのあごの骨への浸潤に対する3D SPECT/CTの診断精度を検証することで、口腔がんの浸潤範囲を正確に把握し、患者さんに確実かつ低侵襲な手術を提供できると考えています。

<テーマ>
癌治療における口腔機能の管理
研究分担者:
山田 有佳、莇生田 整治、河奈 裕正

化学療法による口内炎や摂食嚥下機能低下などは癌治療の完遂を阻害します。
それらを事前に予防する、もしくは機能が維持できるようするために、口腔内の衛生状態だけにこだわらず、摂食嚥下機能も視野に含めた口腔リハビリテーションシステムの開発を研究しています。

<テーマ>
心臓血管外科手術における口腔機能の管理
研究分担者:
山田 有佳、莇生田 整治、河奈 裕正

心臓血管外科手術の術前に口腔管理を行うことは感染性心内膜炎や術後肺炎の予防にとても重要な役割を果たします。より効果的に予防につながるような口腔管理の方法を研究開発しております。

口腔内科系
<テーマ>
難治性口腔粘膜疾患の発症機序解明と治療法の開発
研究分担者:
角田 和之、加藤 伸、佐藤 英和、藤田 康平、西須 大徳、池浦 一裕、潮田 裕梨、石井 秀太郎

口腔粘膜は全身の鏡とも言われ、様々な全身疾患の症状が現れると考えられています。
特にシェーグレン症候群や水疱症などの自己免疫疾患を始め、ドライマウス、舌痛症、味覚障害、口内炎や金属アレルギーなどの難治性口腔粘膜疾患を隣接医科と共同して診療し、発症機序の解明と新たな治療法の開発を目的とした研究を進めています。

<テーマ>
造血細胞移植の周術期口腔ケアに関する臨床的研究
研究分担者:
佐藤英和、角田 和之、加藤 伸、藤田 康平、西須 大徳、池浦 一裕、潮田 裕梨、遠藤 友樹

周術期患者における口腔ケアは感染の予防や良好な予後を得るために、重要であると考えられています。
私たちは主に造血幹細胞移植術における口腔ケアの有効性を検討し、移植における口腔トラブルを最小限に抑制するケアの確立を目的とした研究を行っています。

<テーマ>
口臭に関する研究
研究分担者:
角田 和之、加藤 伸、佐藤 英和、藤田 康平、西須 大徳、池浦 一裕、潮田 裕梨、角田 博之

口臭は生理的口臭や病的口臭の他に精神心理的な原因による口臭に大きく分類されます。
私たちは精神心理学的な原因による口臭症(自己臭症)について診断や治療法の確立を目指して研究を行っています。

歯科系
<テーマ>
音波式電動歯ブラシに関する研究
研究分担者:
井原雄一郎、中山亮平、深谷 千絵、中川 種昭

音波式電動歯ブラシの刷掃効果やマッサージ効果などを調べ論文で報告しています。

<テーマ>
可撤性義歯によるインプラントと天然歯の連結に関する実験的研究
研究分担者:
堀江 伸行、龍 留美子、鈴木 潔、鈴木 啓介、有馬 誠亮、新部 邦透

顎補綴などの特殊な状況では既に臨床でも行っている可撤性義歯によるインプラントと天然歯の連結を実験的に検証する研究を行っています。

<テーマ>
PAP(舌接触補助床)を用いた際の摂食時の食塊形成に関する臨床研究
研究分担者:
堀江 伸行、龍 留美子、鈴木 潔、鈴木 啓介、有馬 誠亮、新部 邦透

基礎系研究

<テーマ>
顎口腔領域におけるニューキノロン系抗菌薬の組織移行性
研究分担者:
莇生田 整治、中川 種昭、岩崎 良太郎、森田 麻友、河奈 裕正

ニューキノロン系抗菌薬は、幅広い抗菌スペクトルならびに優れた抗菌力を有し、顎口腔領域の難治性感染症に対しての効果が期待されます。当科では、レボフロキサシン、シタフロキサシンなどの組織移行性(特に顎骨)を調べることによって、従来抗菌薬の効果が得られにくかった顎骨骨髄炎や薬剤関連性顎骨壊死(MRONJ)、バイオフィルム産生菌に対する治療法の改善を検討しています。

<テーマ>
歯周組織幹細胞の同定と新規歯周組織再生療法の確立
研究分担者:
森川 暁、黃地 健仁、中川 種昭、生理学教室(岡野 栄之)

歯周組織を再生させる能力がある組織幹細胞としてこれまで歯根膜幹細胞や歯髄幹細胞が報告されています。
現在の歯周組織再生療法の主流であるGTR法やエナメルマトリックスタンパク質を応用したものでは、歯根膜周囲あるいは歯槽骨に存在すると考えられる細胞が失われた歯周組織の再生現象を誘導することから、これら幹細胞の存在が示唆されています。
私たちの研究グループではこれまで組織幹細胞に関する研究を精力的に行ってきており、歯根膜幹細胞や歯髄幹細胞についても研究を進め、新規歯周組織再生療法の確立を目指しています。

<テーマ>
成体由来非歯原性細胞からの歯原性硬組織再生
研究分担者:
新部 邦透、森川 暁、中川 種昭、生理学教室(松崎 有未、岡野 栄之)

現在マウス実験において、胎児歯胚の細胞を上皮系・間葉系の細胞に分離した後に、もう一度その細胞を同時に立体培養することで、歯胚へと戻す方法が確立されています。しかしながらこの方法は、もともと歯へ分化する細胞を用いていたため、成長した大人の体内(成体)に歯牙硬組織へと分化可能な非歯原性細胞が存在するかはまだ分かっていません。そこで私たちは、成体由来の非歯原性細胞から歯牙硬組織再生を目指し、研究を進めています。

<テーマ>
再生医療を目指した唾液腺由来組織幹細胞の同定
研究分担者:
池浦 一裕、角田 和之、中川 種昭、坪田 一男(眼科学教室)、川北 哲也(北研病院眼科)

シェーグレン症候群を代表とする自己免疫疾患では口腔乾燥と眼乾燥(乾燥性角結膜炎)が生じ、その治療は現在のところ対症療法にとどまっています。その治療法の開発には「唾液、涙液分泌と乾燥」の生理学的メカニズム解明が重要なステップであると考えられ、腺組織の再生技術を用いたアプローチを行っています。そこで私たちは眼科学教室と共同でマウス唾液腺・涙腺上皮細胞の培養法の確立を目指して研究を進めています。

<テーマ>
臨床応用へ向けたiPS細胞の高品質化
研究分担者:
新部 邦透、森川 暁、中川 種昭、生理学教室(松崎 有未、岡野 栄之)

iPS細胞は、様々な細胞に特定因子を導入することで、ES細胞と同等の多能性を持った細胞へ初期化させた細胞です。これまでの研究で、その誘導方法や元となる細胞、安全性評価など研究が進められていますが、ヒトiPS細胞においてはどの様なiPS細胞が安全であり、臨床応用可能なのか分からないまま、その応用研究が進んでいるのが現状です。
私たちは、iPS細胞の元となる細胞に焦点をあて高品質iPS細胞の誘導を目指しています。

<テーマ>
幹細胞およびスキャフォールドを用いた新規口腔組織再生療法の確立
研究分担者:
森川 暁、黄地 健仁、高橋 萌、安居 孝純、河奈 裕正、中川 種昭、生理学教室(芝田 晋介、岡野 栄之)

炎症性疾患や悪性腫瘍によって失われた口腔組織欠損症例に対して、iPS細胞あるいは組織幹細胞を用いることによる口腔機能回復を最終目標として、基礎研究を行い、科学的根拠に立脚した新規口腔組織再生療法の確立を目指しています。

<テーマ>
癌周囲間質細胞の存在とその動態解析
研究分担者:
森川 暁、莇生田 整治、臼田 慎、吉武 桃子、河奈 裕正、中川 種昭、生理学教室(松崎 有未、岡野 栄之)

口腔癌は実質である癌細胞とそれを支持する間質細胞から構成され、癌組織を構成する細胞の大部分は間質細胞からなります。
近年、癌間質における癌関連線維芽細胞(cancer/carcinoma-associated fibroblasts: CAFs)の存在が注目され、CAFsと非癌部線維芽細胞では遺伝子発現や増殖因子に対する反応性が異なると報告されています。私たちはCAFsを含む間質細胞の役割に注目しており、口腔癌や他の消化器癌の間質細胞に焦点を当てた治療戦略への足がかりをつかみたいと考えています。

<テーマ>
口腔癌の予後規定因子に基づく個別化治療の確立
研究分担者:
莇生田 整治、吉武 桃子、臼田 慎、森川 暁、河奈 裕正、中川 種昭、遺伝子制御研究部門(佐谷 秀行)

口腔癌治療において十分な予後判定は困難ですが、術前に化学療法や放射線療法の感受性が判定できれば、感受性の低い腫瘍には手術療法を適用し、感受性の高い腫瘍には臓器温存可能な化学放射線療法を適用するといった個別化治療が可能となります。
私たちは、口腔癌の悪性度や治療抵抗性を規定する上皮間葉転換および幹細胞様性質に関する研究を行っており、なかでも癌幹細胞マーカーCD44vに着目しています。さらに、これらに基づく発現プロファイルの構築と予知性の高い個別化治療の確立を目指しています。

<テーマ>
がん間葉細胞の存在とその動態解析
研究分担者:
莇生田 整治、森川 暁、宮下 英高、吉武 桃子、相馬 智也、黄地 健仁、高橋 萌、河奈 裕正

口腔がん組織は上皮細胞と間葉細胞から構成されます。近年、がん間質におけるがん関連線維芽細胞(cancer/carcinoma-associated fibroblasts: CAFs)の存在が注目され、CAFsと非がん部線維芽細胞では遺伝子発現や増殖因子に対する反応性が異なると報告されています。私たちはがん組織における上皮細胞のみならず、CAFsを含むがん間葉細胞にも注目し、従来の口腔がん分類とも対比させることで新たな治療戦略への足がかりをつかみたいと考えています

<テーマ>
天疱瘡自己抗体の病原性に関する研究
研究分担者:
角田 和之、藤田 康平、佐藤 英和、加藤 伸、西須 大徳、池浦 一裕、潮田 裕梨、石井 秀太郎

天疱瘡は口腔粘膜に発症する病型があり、その臨床症状には自己抗体の病原性が深く関与していると考えられています。
私たちは本疾患の口腔粘膜における症状と自己抗体病原性の関連とより迅速な診断法の確立を目的とした研究を行っています。

<テーマ>
口腔粘膜上皮バリア機能に関する研究
研究分担者:
加藤 伸、角田 和之、藤田 康平、佐藤 英和、西須 大徳、池浦 一裕、潮田 裕梨

口腔は食事、熱、酸などの様々な刺激に直接曝される器官であり、口腔粘膜はそれらの外的刺激より生体を防御する役割を果たしています。口腔粘膜を構成する口腔上皮にはバリア機構が存在すると共に様々な疾患の成り立ちに深く関係していると考えられています。われわれは口腔上皮のバリアと疾患の関係について基礎的な研究を行っています。

<テーマ>
口腔扁平苔癬の病態解明に関する研究
研究分担者:
藤田 康平、角田 和之、中川 種昭、佐藤 英和、西須 大徳、池浦 一裕、潮田 裕梨、石井 秀太郎、皮膚科学教室(永尾 圭介、天谷 雅行)

扁平苔癬は口腔粘膜と皮膚に発症する難治性疾患です。
私たちは本疾患の中心的な役割をしていると考えられているヘルパーT細胞のサブセットを中心とした免疫バランスや抗原提示細胞に注目し、その機能解析を中心としたアプローチを行っています。この疾患を解析することは、同様の組織像を示す薬疹やSLEといった疾患の病態解明の足がかりにもなることも期待されています。

<テーマ>
骨代謝,とくに,破骨細胞に着目した基礎研究
研究分担者:
河奈 裕正、岩崎 良太郎、森田 麻友、中川 種昭,整形外科学教室(宮本健史)

成体唯一の骨を吸収する細胞である破骨細胞の細胞融合の制御機構,および、骨の恒常性の維持機構の解明を整形外科学教室宮本研究室の指導下で研究しています。得られた知見を臨床的に応用し、加齢や炎症などによる顎骨吸収、近年社会的に問題となっているビスフォスフォネート製剤やデノスマブによる顎骨壊死について,その分子メカニズムを口腔細菌感染の視点に着目し,従来述べられてきたモデル実験と一線を画した方法で解明しようと考えています。

<テーマ>
骨肉腫における基礎的病態解明
研究分担者:
河奈 裕正、岩崎 良太郎、森田 麻友、莇生田 整治,整形外科学教室(宮本健史)

骨肉腫は骨や軟部組織に発生する悪性の肉腫であり、肺などへの転移をきたし予後不良な疾患です。この骨肉腫に関して私たちの研究グループでは基礎的なアプローチから悪性化を制御する機構の解明を目的とし研究を行っています。