臨床研究へのご協力のお願い

2021年4月7日

新型コロナウイルス感染症の診断・治療のため、当院に入院 または当院を受診された患者さんの残余検体・診療情報及び 調査票情報を用いた医学系研究に対するご協力のお願い

研究責任者 医学部歯科・口腔外科学教室  教授
中川 種昭
実務責任者 医学部歯科・口腔外科学教室  専任講師
森川 暁
連絡先電話番号 03-5363-3831

このたび慶應義塾大学医学部・慶應義塾大学病院では、上記のご病気で当院に入院または当院を受 診された患者さん(本学・当院教職員を含みます)の残余検体・診療情報・調査票情報を用いた下 記の医学系研究を、慶應義塾大学医学部倫理委員会の承認ならびに慶應義塾大学病院長の許可のも と、倫理指針および法令を遵守して実施しますので、ご協力をお願いいたします。
この研究を実施することによる、患者さんへの新たな負担は一切ありません。また患者さんのプ ライバシー保護については最善を尽くします。

1 対象となる方

2020 年 1 月 1 日より 2022 年 3 月 31 日までの間に、当院において新型コロナウイルス感染症が疑わ れ、診断のために PCR 検査を受けた方

2 研究課題名

研究課題名 新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)新規抗原検査キットの有用性評価

3 研究実施機関

慶應義塾大学医学部(呼吸器内科、臨床研究推進センター、先端医科学研究所、歯科・口腔外科学 教室、共同利用研究室・細胞組織学)
慶應義塾大学病院(臨床検査科、予防医療センター)

4 本研究の意義、目的、方法

【目的】 本研究は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染の疑いでPCR検査を実施された患者さんの鼻咽頭ぬ ぐい液および唾液を利用し、ウイルス遺伝子発現解析を行い、そのデータを広範な臨床データと統 合することで、新規抗原キットにおける新型コロナウイルス感染症の診断精度評価を行い、一般医 療機関やにおける新型コロナウイルス感染症の診断体制、また社会的検査としてのより精度の高い スクリーニング検査法整備の可能性を検証します。
【意義】 本研究の成果により、新型コロナウイルス感染症の迅速診断が可能となれば、検査機関および高次 医療機関への診断需要の軽減を測ることが可能となり、新型コロナウイルス感染症による医療崩壊 を防ぐことが期待されます。またCOVID-19は無症候性感染者が全体の70%近くを占めるため、自身 の感染に気づかず、他者へ感染を広げるケースがケースも見られます。そのため、他の方への感 染リスクが低い状態であることを確認する社会的検査としての、より精度の高いスクリーニング 検査法を確立することも期待できます。そのため、本研究の成果は新型コロナウイルス感染症の 予防・診断・治療のための医療体制の強化に貢献できる可能性があります。
【方法】
唾液および咽頭ぬぐい液を用いたPCRおよびウイルス抗原解析

5 協力をお願いする内容

(1) 各種検査の際に採取された検体の残り(残余検体)の提供 以下の検体のご提供をお願いいたします。
・ 新型コロナウイルス感染症の診療(診断、治療)のための検査、行政検査、他の関連研究などの 目的で採取された鼻咽頭ぬぐい液、唾液などの残余検体
(2) 診療記録の閲覧 新型コロナウイルス感染症の診療(診断、治療)に関係する、以下の診療記録の閲覧と記録をさせ ていただきます。
・ 新型コロナウイルス感染症に関するPCR検査の結果
・ 診療記録(各種臨床検査の結果、画像検査の結果を含みます)
・ 新型コロナウイルス感染症の診療(診断、治療)、行政検査、または他の新型コロナウイルス関 連研究などの目的で実施された調査票の情報の参照(発症時期、症状、年齢、性別、基礎疾患、使 用中薬剤、重症度、血液検査所見、接触歴の情報(接触した人・場所・時期、接触の程度など))

6 本研究の実施期間

西暦2021年6月1日(研究実施許可日)~2022年3月31日

7 プライバシーの保護についてです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。

患者さんのプライバイーについて、以下の配慮をいたします。
1) 本研究で取り扱う患者さんの個人情報は、氏名および患者番号のみです。その他の個人情報(住所、電話番号など)は一切取り扱いません。
2) 本研究で取り扱う患者さんの検体・診療情報および調査票情報は、個人情報をすべて削除
し、第3者にはどなたのものか一切わからない形で使用します。
3) 患者さんの個人情報と、匿名化した残余検体・診療情報および調査票情報を結びつける情
報(連結情報)は、本研究の研究責任者および個人情報管理者が研究終了まで厳重に管理 し、研究の実施に必要な場合のみに参照します。また研究計画書に記載された所定の時点 で完全に抹消し、破棄します。

 

(将来の別研究への利用または他機関への提供の可能性)

ご提供いただいた検体・診療情報および調査票情報は、少なくとも研究終了報告日から5年または 最終の研究結果報告日から3年の、いずれか遅い方まで保管させていただきます。なお将来、その ような別研究で利用する場合には、倫理審査委員会の承認と研究機関の長の許可に基づいて利用さ せていただくものとします。

また本研究でご提供いただいた残余検体・診療情報・調査票情報、ならびに本研究で実施するさ まざまな分析を通じて得られた情報(共同研究先での解析結果を入手したものを含みます)は、す べて慶應義塾大学医学部において一元的に管理し、新型コロナウイルス感染症に関する内外の研究 に随時活用可能な状態で保管するとともに、慶應義塾大学医学部において設立準備中の「慶應バイ オバンク(仮称)」が開設された際は、その試料・情報の一部として継続的に利用可能となるよう、 適切な時期に移管させていただく場合があります。その際も、必ず事前に本研究計画の変更につい て倫理審査委員会の承認と研究機関の長の許可を受けて行います。

8 お問い合わせ

本研究の対象となる方、またはその代理人(患者さんご本人より本研究に関する委任を受けた方な ど)で、ご不明の点やご相談がおありの場合、当院の患者さんはまず主治医・担当医にお伝えくだ さい。
主治医・担当医を通じて、研究責任者または下記の実務責任者が対応いたします。 本学・当院教職員は、研究責任者または下記の実務責任者へご連絡ください。
本研究の対象となる方またはその代理人より、残余検体・診療情報・調査票情報の利用停止を求め る旨のお申し出があった場合は、適切な措置を行いますので、その場合も下記へご連絡をお願いい たします。

なお利用停止のお申し出があった場合も、あなたの診療において不利益は一切ありません(本学・
当院教職員においても、職務上の不利益は一切ありません)
<ご連絡先(実務責任者)> 慶應義塾大学医学部 歯科・口腔外科学教室 専任講師 森川 暁
電話 03-5363-3831